講師紹介

ウィンクラー香織

言語学とフォニックスの研究を通して、日本語の「あいうえお表」のように使える「英語の60音」を発見。発音習得を容易かつ効率的に行える学習体系「英語の60音マスター・プログラム」を開発した。一般企業及び政府系団体に勤めてきたが、2014年に退職後、2年半をかけて「英語の60音マスター・プログラム」のもととなる200ページ超の教本『フォニックス英語発音矯正』を執筆。研究を続けながら発音指導を行っている。ウィンクラーは夫の姓。

 

英語の60音(※注)

🌿 この項目の内容は『図解:ネイティブ発音脳まるわかりノート』でもわかりやすくご覧いただけます。こちらから無料でダウンロードできます。

英語の音を数える方法はいろいろあります。もっとも広く使われている方法の1つは、発音記号で数える方法です。たとえば、famous(有名な)という単語は、よく使われる発音記号を用いれば/feɪməs/と表すことができます。英語辞書は、普通、各々が発音記号と音の数を決めて発音を論じています。

発音記号はとても便利なものですが、発音習得という意味では難点もあります。それは、①辞書でいちいち調べる必要があること、②ネイティブが英単語を発音する方法とは違うことです。英語を実際に使用する場合、発音記号をいちいち全部調べて常に正しい発音をするというのは困難です。実際の英語使用は、スピードが速いからです。一方、ネイティブが英単語を発音する方法に従えば、素早く正しい発音ができます。

ネイティブが英単語を発音するもっとも一般的な方法は、フォニックスです。フォニックスは日本語のひらがなのようなもので、文字(とその組み合わせ)をそのまま読む方法です。フォニックスはとても簡単な方法で、英語の基礎として、英語圏では小学校で教えられます。

ただし、英語圏から輸入されたフォニックスをそのまま日本人の大人の発音再学習に当てはめるわけにはいきません。子供向けのフォニックスは、大人には効率が悪いからです。

日本人の大人が知りたい発音の疑問はこうです。

  1. 英語の音は全部でいくつか。ずばり、教えてほしい。
  2. その音をどのように組み合わせればいいのか。

この2つの疑問が解ければ、日本人でも、英単語を正確に発音することができます。

rの音が難しい、thができない、など、日本語なまりの問題もありますが、なまりの克服というのは実は正確な発音の先にあるもので、正確な発音ができるようになれば、rやthなどの課題も取り組みやすくなります。

「英語の音は全部でいくつか」という疑問にズバリ答えたのが「英語の60音」です。英語の音は、発音記号などを使って分解せず文字でそのまま数えると、60音に整理できます。また、「60音をどのように組み合わせればいいのか」という疑問に答えたのが「英語の60音マスター・プログラム」です。「英語の60音マスター・プログラム」はフォニックスの方法に従ったもので、英語ネイティブが英単語を発音する方法とピタリと一致します。

 

※注:「英語の60音」は著作物(編集著作物)です

英語の60音(英語の文字の組み合わせを英語の音と結びつけて、選択、整理したもの)は、ウィンクラー香織が2年半の集中的な研究によって作成した著作物(編集著作物)です。一切の無断使用を禁じます。英語教育者、教材開発者等の方は、ライセンス契約を行うことによって「英語の60音マスター・プログラム」の全体系を教育現場、教材開発現場等で利用することができます。

60という数は、言語学(主として英語音声学)とフォニックスの研究によって導き出されました。英語の60音の体系には幅があります。暗いLと呼ばれる[ɫ]を加えて61音とすることも可能であり、また、弱母音[jʊ]、[ʊ]に対して[ju]、[u]を区別して全63音とすることも可能であり、さらに、英語音声学の数え方に従って[aɪɚ]、[aʊɚ]をそれぞれ1音としないことにより2音を減ずることなども可能です。このような中で、「発音記号ではなく、文字で考える」という英語ネイティブの読み書きの基礎的な原則を優先しつつ「音の並びの影響で自然発生する2次的な音([ɫ]、[ju]、[u]、や、[ə]の細分化された音など)は、自然に任せる方法で十分な習得が可能と考えられる場合は、数えない」こととし、さらに、「既存の一般的な英語辞書の音体系と容易に照合できるようにすることで日本の英語学習者が便利に使えるものにする」ことにも配慮したところ、偶然にも切りの良い60という数字にたどり着き、英語の60音が生まれました。